正門門柱(登録有形文化財)

平成28年3月 正門の門柱が登録有形文化財になりました!


 

1 登録理由

石造の主門柱2本と鉄筋コンクリート造の西脇門柱1本からなる。県内における最古の学校門柱と考えられ、貴重な門である。(登録基準:造形の規範となっているもの)

2 概要

愛知県立安城農林高等学校正門門柱(旧愛知県立農林学校正門)

石造、間口8.3m、西方脇柱付、建設年代 明治36 年(1903)頃/昭和5年(1930)頃改修、昭和35 年(1960)移設

正門は、愛知県立農林学校(明治34 年(1901)開校)の正門として、校舎新築に合わせて竣工したもので、昭和5年(1930)頃に脇門柱を木造から現在の鉄筋コンクリート造に改修し、さらに、伊勢湾台風の被災を受けて、有始有終橋の改築に合わせて東側主門柱を移設し、中央口を広げ、現在の姿となった。

同窓会編集の『七十年の歩み』(昭和46 年(1971))及び『九十年の歩み』(平成3年(1991))の写真では、開校15 周年(大正5年(1916))の写真が最も古く、それ以前の写真はないため、2本の主門柱の竣工時期は確定できない。ただし、正門は開校当初の校舎新築時期に新築されるものであること、また現存する主門柱の意匠は、1900 年前後の日本における洋風の門柱として一般的な意匠となっていることから、建設は校舎新築時期である明治36 年(1903)と推定した。

主門柱の高さは3m18cm、西脇門柱は2m30cm である。

愛知県立高等学校に現存する門の中では、建築年代が明らかに早く、日本国内では鉄筋コンクリート造が普及する以前であったため、石造となったと考えられる。当時の愛知県農林学校は、校舎などの諸施設が木造ながらも洋風建築として建てられていったので、それに合わせてルネサンス風の門柱が建てられたと考えられる。なお、かつては柱頭部には飾りが載せられていたことが判っている。

(愛知県教育委員会ホームページより)