第一校歌

1 花は桜木ますらおの 心も勇春の空 己が務めを身に占めて 学びの山路を踏み行かば
  楽しきゆくては目に近し 進めや有為の健男児

2 玉なす汗も拭きあえず 自ら握る辛労の 鍬の刃深く打ち込めば 荊棘ケイキョク閉ざせる曠野コウヤ
 にも 膏ゆの沃野は涯しなし 励めや有為の健男児

3 夕日色添う山の端の 紅葉を払う秋風に 斧の柄高く打ち振れば 源濁らぬ谷川の
 絶えざる流れも錦濃し 勉めや有為の健男児

4 三度の冬も過ぎゆかば 心のままの西東 四方に分かるる諸人も 学ぶ心は唯一つ
 唯ますらおの道一つ 進めや有為の健男児

意味合い

1 入学の喜びに心も勇むこの青空のもとに、桜の木のように美しく雄々しい青年達が、自分の使命を身に感じ胸に秘めて、学問の道を志し努力してくならば、楽しい将来は手に届くようになるであろう。有能で素晴らしい青年達よ、自分たちの将来の目標に向かって、さあ努力しようではないか。

2 自ら求めて労苦をいとわず、玉となって流れる汗もぬぐおうとしないでいっしんに努力し、鍬の刃を深く打ち込み耕していけば、たとえそこがいばらで閉ざされた荒野であっても、作物が栽培できるような肥沃な畑がはてしなく広がってゆくだろう。有能で素晴らしい生徒達よ、さあ一生懸命励もうではないか。

3 山の端が夕日に美しくそまる頃、紅葉をはらって通り抜けていく秋風の中で、斧を高く振りかざし木を切っていると、いつも清らかな谷川の流れも紅葉の紅に濃く染まっている。人間も純真な心で努力を積み重ねることが必要だ。有能で素晴らしい青年達よ、力を尽くして頑張ろうではないか。

4 三年の月日も過ぎれば、皆思い思いの道へ進んでいくけれど、どんな道へ進んだとしても、ただ一つ人間として立派に生きることを目指してほしい。有能で素晴らしい青年達よ、まっすぐ前を向いて進もうではないか。 

 この校歌のもと、一致団結して学校生活を満喫しています。歌のように、進めましょう!!

校歌裏話

校歌は、山崎校長の「愛校心を養いたい」という強い要望もあって、時の熊谷教頭が作詞しました。
 彼は作詞するに当たって、

① 生徒に進取の気性を養うもの
② 明快な気分で歌えるもの
③ 勤労に励めばやがて実を結ぶこと

 となるよう、春夏秋冬の4部構成とし、進学の必要や農業、林業の大切さなどを歌に託しました。 
 1901年(明治34)11月15日に職員に発表し、翌16日に、生徒には校歌として披露しました。
作曲はしていなかったので、とりあえず寮歌の節で歌われたといわれています。


第二校歌