淮安生物工程高等職業学校への訪問

2017年10月28日-30日、本校の職員2名が安城市日中友好協会代表団に参加し、安城市と交流のある江蘇省淮安市出身の周恩来元総理生誕120周年行事に出席したのち、同市にある友好姉妹校・淮安生物工程高等職業学校を訪問しました。その様子を、職員によるレポートで紹介します。

(1)上海・蘇州から淮安へ(このページ)
(2)淮安生物工程高等職業学校(次のページ)

姉妹校・淮安生物工程高等職業学校への訪問(1)

~上海・蘇州から淮安へ~

 今回2泊3日の日程で、安城農林高校職員2名が、姉妹校のある淮安市の式典にあわせ、安城市日中友好協会のメンバー4名と江蘇省淮安市を訪れ、淮安生物工程高等職業学校との交流を行った。

10月28日(1日目)

 中国東方航空にて、セントレアから上海浦東空港へ移動した。飛行時間2時間半、時差1時間、現地気温22度。上海市は、揚子江デルタに位置し、平均海抜4mである。春と秋が短く平均気温は17・18℃である。現地は1ヶ月以上雨が降っていないそうである。地震はないが、梅雨、台風は日本と同様である。人口2000万人、流動人口800万人の軽重工業ともに発達した都市で、中国GDPの6分の1を占める。また、教育・科学研究基地として大学が51校、成人大学は750校あり、全体の80%が大学へ進学する。

 上海から高速道路を使って蘇州に移動し、Z氏と会食した。30年近く前、西尾市で研修したことがあり、現在蘇州市で要職をこなされている。江蘇省と安城市との繋がりは古く、30年以上前、愛知県日中友好協会が中心となって研修生の受入れを開始、農業の先進地であった安城を中心に、初年度は7人を受入れた。それ以来1農家半年に1人から始まり、やがて1年2人となり、江蘇省淮安などから農業の研修生の受入れを続けた。研修生の中には、地元に帰って普及員として活躍する人や、教育関係者となって後に安城農林と旧淮陰農業高校(現・淮安生物工程高等職業学校)の姉妹校締結に尽力される人が現れ、現在でも安城市と淮安市の友好は深い。
 マイクロバスにて蘇州から淮安まで320キロメートル、3時間以上のバス移動であった。到着後、安城市日中友好協会とゆかりのある方々と夕食をともにした。過去に春日井市で研修を行ったL氏は、安城農林にも通訳として何度も訪れており、今回も淮安での日程で尽力していただいた。K氏は、安城市日中友好協会とも長いつきあいがあり、高校の訪問でも通訳として姉妹校との橋渡しをしていただいた。

10月29日(2日目)

 この日は、周恩来総理生誕120周年を記念して、公共外交と都市発展フォーラムと友好都市のシンポジウムが行われた。
 フォーラムには、14カ国以上の国が参加し、中国語、日本語、英語、ロシア語の同時通訳で行われた。話の中で『「己を知り、彼を知る」ことが大切で、考え方・相互理解・状況の把握が急務である。いずれもグローバルな時代であるため、外国語は意思疎通を図るツールであり、重視し、能力を強化することが必要である。誤解と偏見をなくすwinwinの相互互恵を持つことが大切であり、公共外交とは誰にでも出来ることである。』との言葉が印象的であった。友好都市シンポジウムでは、江蘇省外事弁公室副巡視員挨拶、駐アルバニア前中国大使挨拶、駐ナミビア前中国大使挨拶、各友好都市代表挨拶(淮安市副市長、ロシア、ドイツ、吉備町会議長、ハンガリー、ブルガリア、スイス、安城市、生駒市、群馬県)があり、共同宣言締約式、記念品交換、ドイツ-中国淮安少年団合唱が行われ閉幕した。
 淮安市の生まれである周恩来記念館、周恩来生家訪問した。来年生誕120周年のため、この1年急ピッチで資料館などの工事が行われている。観光客も多く、中国全土から訪れている。付近は繁華街となっており、狭い露地に車や原付が密集し、騒然とした雰囲気になっている。水の都淮安では、運河での夜景観賞が観光の名所となっている。雰囲気漂う仏閣がライトアップされ、観覧船に乗って遊覧する。片道1㎞で30分ほど、運河沿いの店も全てイルミネーションで飾られ、日本では見ることの出来ない風景が広がる。
 淮安の町並みは、町の整備、教育施設や科学技術の拠点作りが進められ、メインストリートはよく整備されており、高層住宅が建ち並ぶ。一方で100mも行けば、何十年も前の原付や車、古い町並みと昔の中国を思わせる風景が混在する。