紹介
40歳代のカップルを中心に、2人の雇用者や家族・契約消費者らの援助を得ながら経営している農場。次の2点が大きな特徴となっている。
1)有機農法による栽培……土壌や堆肥作りからこだわり、農薬の代わりに、害虫がいやがる植物や天敵を利用する。味にもこだわり、手作業で収穫する。
2)契約栽培・契約販売……約120軒の家庭と契約を結び、1年の初めに代金をもらう。1週間に1回、その時採れた野菜や果物を各家庭に届ける。この方法は、1970年代の日本で始まった「提携システム」をもとに、2001年以降フランスでAMAP(農家を支える会)という組織がつくられ、現在フランス全国で2000以上の農家がこのシステムを利用している。
クラバン農場では有機栽培をモットーとしており、さらには契約した家族に農産物を販売する契約販売という販売方法を実施しています。契約を結んでいる家族は120軒程であり、毎週1回野菜や果物を届けているそうです。契約の際には1年の初めにどれだけほしいか決め、契約を結びます。この方法により、消費者のニーズを的確にあてられるとともに、消費者と直接的な関係を築くことができるということを知りました。さらに、月に1度、日曜日を「家族の日」として、農場に遊びに来たり、作業に来てもらったりしているらしく、この「家族の日」について知ったときは、とても良いイベントだと感じました。月に1度、農場に消費者が家族単位のグループで来日するということは、もちろん、農作業の体験ができます。さらに子ども達には、情操教育の場として提供することができますし、消費者と親しい関係になることも可能です。その他にも、農業の副産物としての効果は絶大であり、両者共にメリットが大きいからです。
クラバン農場の有機栽培の方法は見慣れない、珍しいものでした。そこでは、農場を多種多様な生物がはびこる野性的な場所に置き換え、作物自身の力とそこに住む生物の生態系でもってして行う有機栽培方法であり、とても難しく、人間にとっても他の生物にとっても、互いに安全な農業であると感じました。そして当然、そこには作物の害虫もいます。しかし、そこでは害虫の影響をあまり受けていません。その答えは農場全体にありました。例えば、害虫や害鳥獣が嫌いな植物や樹木を植えたり、害虫の天敵である益虫の生息しやすい環境を作り出したりなど、こういった類がクラバン農場の周辺に当たり前のようにあり、1つも無駄なところがないことにとても感激させられました。
さらに、そこでは畑の耕起や作物の収穫を行う際に、畜力や人力を使っており、農業機械を使わずに1つ1つの作業を、手間をかけ栽培していました。畜力には写真に写っている通りロバを使っていました。実際に畜力を使った耕起作業を行ってみると、思った以上にコントロールが効かず、力が入り難しい作業だと実感することができました。(2年生徒)
フランスでのファームビジットでの体験は、とても素晴らしい体験でした。その中でも、印象に残っていることが4つあります。
1つ目は、農業の様子です。日本は、機械などがいっぱいあるけれど、フランスは畑を耕すのにロバを使ったりして耕していました。そして人為的に自然の様な環境にして作物を育てているそうです。
2つ目は、益虫を集めて作物に悪い影響を与える害虫をやっつけてくれる虫たちを育てていることです。例えば、「ゲップ」というアブの卵を大事に育てていることです。理由は、アブは、モンシロチョウの幼虫を食べてくれるそうです。そして、アブの卵は市販でも売っているということもしりました。僕はそれを聞いて薬品を使わず、自然の虫たちに害虫をやっつけてくれるという方法だと聞いた時はとてもすごいなと思い感心しました。農場の人がいうには、クヌギの木は、とても大事だと言っていました。理由は、虫がたくさん集まってくるそうです。なので、クヌギの木はフランスの農場にはよく植えられているそうです。
3つ目は、農場の除草をしているときに「取った草は、そのまま置いておくと肥料になる。」と言われて抜いた雑草もしっかり使って本当に自然を大切にしているんだなと思いました。その後に、マルチを張る作業をしていて気づいたことがありました。それは、マルチの色です。日本は比較的に黒いマルチが多いけれどフランスは白いマルチを使っていました。白色のマルチは光の反射性が高く熱気を遮断したり雑草を防止したりするそうです。
4つ目は、農場で作ったトマトの料理を食べたことです。僕はトマトが嫌いで、ちょっとだけ食べるだけにしておこうと思ったらすごくおいしくて何度もお代わりをしました。日本では、こんなに美味しいトマトは食べたことのないほどに美味しく感動しました。(2年生徒)
日本とは、まったく違った栽培方法で、農薬を一切使わないバイオ栽培など、畑は自然に近い状態に手入れすることを大切にし、自然を有効に使っていて、とても驚きました。
今回は、キャベツの除草を体験しました。除草した雑草は、捨てるのではなく、肥料になるため、その場におくそうです。他にも、モンシロチョウの幼虫(害虫)を退治するために、ゲップと言うアブの卵(益虫)を使うそうです。ゲップは市販の店にも売っていて無農薬栽培では欠かせないものだそうです。なかでも、一番にびっくりしたことは、畑を耕したりするにも機械を使わず、ロバを使用して畑を耕していました。日本で、耕耘機などの、機械を使用するので、動物を使った方法にはとても驚きました。どこまでも自然を意識していると思いました。(2年生徒)
ファームビジットには、CAPITAINEさんとその奥さんが働いています。ファームビジットはとても広く、ロバ・犬・猫・鶏・鳥・ネズミやてんとう虫など様々な種類の昆虫が共存しています。ロバは、畑を耕したり野菜を収穫するときに使います。鳥やネズミは、畑に害を与える動物です。対策として木を植えたりするなどしています。昆虫は、畑に害を与える害虫とそれを捕食する益虫がいます。害虫を捕食する益虫を呼び寄せるために木箱を立てたりするなど様々な工夫をしていますが、必ずしも来るわけではありません。しかし、益虫が増えれば畑の害虫は減り野菜の品質が向上します。ファームビジットでは、契約栽培をしており1年の始めにどれだけ欲しいか決め、契約を結び、無駄に作らない工夫をしています。採れた野菜は、契約を結んでいる家族に届けています。ファームビジットでは、初めて見る道具は変わった形をしていてどうやって使うのか不思議でした。雑草を刈り取る道具は使いやすくとてもやりやすかったです。その農場で採れた野菜を昼食に出してくれました。ファームビジットの人たちはとても優しく、いい人でした。(1年生徒)