夏休みの海外研修報告(2014年)

2014年の夏休み、海外でボランティア活動をしてきた生徒がいます。学校からの派遣ではありませんが、とても有意義な活動だったようですので、その活躍ぶりを紹介します。

 私は7/21から7/27の六日間、タイのチェンライにあるミラー財団を通して、山岳民族のボランティアにいってきました。
 そこでは、幼稚園に行って日本語を歌や手遊びで楽しくおしえたり、山岳民族の村へ行って村の人の生活を体験したり交流したり、最後には農業をしたり、日本では絶対感じることのできない体験をしてきました。
 私が最後に行った農業はただ育てて食べるためだけでなく、リーパー村の子供たちのためにも行っています。リーパー村の子供たちは海を見たことがありません。そこで、私達ボランティアがリーパー村の子供たちに海を見せてあげよう!という思いから農業が始まりました。畑で大豆や落花生、唐辛子をつくり売って支援金にします。
 もっと、タイ語が話せたら、英語が話せたらと、そう思うことが多々あり、とてももどかしい気持ちでした。もっと勉強したい、そう思い勉強することが本当の勉強だと思いました。したくてもできない子がいる。そんな子達に恥じないよう勉強していきたいと思います。
 たくさんの出会いと助け合いに感謝します。コップンカァー(ありがとう)(3年女子)


補足  タイの山岳民族

タイ北部の山岳地帯に居住する人々。タイ人とは異なる文化・言語を持ち、カレン・アカ・リス・モン・ラフ・ミエンなどなど10以上の民族、約100万人がいると見られる。多くは19世紀以降、中国・ミャンマー・ラオスなどから国境を越えて少しずつ移住してきた。つい最近まで焼畑農耕を営み、米や野菜などの栽培や畜産によって自給自足に近い生活を送ってきた。
タイ政府は彼らの住民登録と定住を推進する一方、自然環境保護の観点から森林伐採と焼畑を全面的に禁止したため、彼らの農業は困難に直面した。町へ働きに行く若者が多いが、学歴がなくタイ語が話せないことが雇用の障壁になったり、差別や不当な条件での労働を強いられ、大きな問題となっている。

なお愛知県教育委員会では、このように海外研修をこころざす生徒を応援するため、費用の一部を補助する制度を設けています。関心のある方は、研修部まで問い合わせてください。(諸条件あり。毎年4月ころ募集。)