日本高校生訪中代表団

本校生徒5名が中国へ派遣されました。
 日中政府間の交流事業として実施されている「21世紀東アジア青少年大交流計画」の一環として、本校の生徒5名が「日本高校生訪中代表団(愛知県代表団)」のメンバーに選ばれ、2012年3月20-26日に中国を訪問し、高校生との交流やホームステイを体験してきました。

おもな日程

3月20日 中部空港から一路北京へ。午後はオリンピックスタジアム「鳥の巣」を見学しました。 鳥の巣のまえで集合写真 万里の長城に登りました。 みんなでバスケをやりました。
3月21日 壮大な万里の長城に圧倒。午後は北京市第十九中学で、バスケットボールの授業に参加しました。
3月22日 天安門広場と故宮博物院の見学後、飛行機で四川省成都へ移動しました。 天安門広場。たくさんの人々でにぎわっていました。 成都パンダ基地見学 四川師範大学実験外国語学校 歓迎式
3月23日 成都の町を見たあと、四川師範大学実験外国語学校を訪問。2泊3日のホームステイが始まりました。
3月24日 ホームステイ先のホストファミリーと思い思い過ごしました。 古い町並みを再現した錦里に連れて行ってもらいました。 ホストファミリーの皆さんが見送ってくれました。 上海の夜景。ロマンティックでした。
3月25日 朝、ホストファミリーとお別れ。午後上海へ移動しました。
3月26日 上海から中部空港へ帰国。お疲れ様でした。

参加生徒の感想

Aさん(2年女子) 

油の原料となる菜の花畑です。とてもきれいで印象的でした。となりの子が私のホストファミリーです。  4日目の成都では、成都パンダ基地を見学し、初めて実物のパンダを見ました。絶滅の危機にあったパンダをここまで増やすことに成功したそうです。あきらめないで努力をする大切さを改めて感じました。昼食を終え、いよいよホストファミリーの待つ四川師範大学実験外国語学校に向かいました。到着し学校に入った瞬間、何千人もの生徒が手を振りながら、歓声で迎えてくれました。私も友達も驚きと感動でいっぱいでした。その後、教室に通され、手書きで私の名前と日本の漫画が描かれた紙を手にした1人の女の子と対面した。その子が私のホストファミリー李Sでした。彼女はとても明るく優しい子で、すぐに仲良くなりました。
 ホームステイ先の家族は3人家族でした。ただ、お父さんだけが滞在期間中は出張中のため3人で過ごしました。又、私自身の語学力を確認するため北京語でお話しをするようにお願いをしました。到着後、食事をしてすぐに昔ながらの中国の街並みが再現されている、窄巷子寛巷子に連れていってくれました。そこでは成都の名物「三大包」を注文してくれました。作り方が特徴的で待ち時間も楽しく感じました。2日目は三国志で有名な成都武侯祠、次に国際非物質文化遺産博覧園を見学し、改めて中国文化は知っているようで知らない事が多かったと思いました。
 ホームステイではSさんそしてお母さんには温かいおもてなしをして頂きました。優しさや人を思う気持ちは中国でも同じだなと感じました。又、私の語学力も日常生活をする上では不自由なく通じることが分かりました。ぜひ次のステップ(通訳)に挑戦したいと思います。今回の訪中で私は色々なことを体験しました。新聞やテレビなどでは伝わることのできない中国の良いところをたくさん見つけることができました。今回、自分の目や耳、体全体で触れた人々の温かさ、知ることのできた中国のすばらしさをぜひ、家族や友人そして一人でも多くの方々に伝えていきたいと思います。

B君(2年男子) 

 都江堰にて  今回の中国訪問で印象に残っているのは、学校交流とホームステイ、上海の夜景を見学したことです。学校交流では、まず初めに十九中学へ行きました。中学の設備はとてもすごくまるで大学のようでした。学校の勉強が大変なので、カウンセリング室や音楽を聴ける部屋があるとのことでした。また、十九中学では、生徒の描いた絵が廊下に飾られていました。どれも生徒が描いたと思えない作品ばかりでビックリしました。スポーツ交流では、バスケットボールをしました。中国の人は身長も高くみんなとても上手かったけど、バスケを通じて仲良くなることができました。
 ホームステイは、最初は話せるかどうか不安でしたが、身振りや筆談、英語でコミュニケーションをとることができました。食事も成都は、とても辛いと聞いていたので少し不安でしたが、気を使ってくれて普通においしく、楽しく食事することができました。そして二日目に、中国の家族と、都江堰などに行きました。本当に様々な場所に連れて行ってくれて充実した二泊三日でした。しかし、三日目はそんな家族ともお別れでとても悲しかったです。学校で写真を撮っていると、母が泣いてくれて自分も泣きそうになりました。三日間、実の息子のようにとても愛されていたんだと実感しました。本当に、莫Sの家で良かったと思ったし、本当に中国に行って良かったと思いました。

Cさん(1年女子) 

ホストファミリーの皆さんと私たち  北京に着いて昼食場所まで行くときのバスで外の風景を見て思ったのは、道路も建物もなんて大きいんだろう!って思い、想像していたのとは全く違っていて、とても驚きました。
 二日目、第十九中学校と交流しました。中国の中学校は日本と違い人数が多いからか、学校じたいが大きく、私立みたいでした。食堂もとても広く、またカウンセラー室などのように日本の学校には無い教室や特別な授業をする教室があったので、すごく驚きました。そこで中国の学生とジェンガで遊ぶなど、とても楽しく過ごすことが出来ました。中国の学生はみんな、英語が上手で私にもわかるように、とても丁寧に会話してくれました。その時、私ももっと英語を勉強すればよかったと、何度も後悔しました。
 北京から四川省成都に行き、あまりの風景の変わりように大変驚きました。パンダ基地では、とてもかわいらしく、パンダだけでなく、レッサーパンダも数が少なく、その繁殖に力を入れていることにも感心させられました。
 ホームステイでお世話になった家はとても大きなマンションですが、その周りの建物も、同じように大きく、先日バスガイドさんが教えてくれましたが、中国の人は大きく派手なものを好むそうです。
 ホームステイ先では英語でのコミュニケーションがとても苦労しました(私が英語が苦手)が、家族みんなで漢字の筆談をしてくれたり、ジェスチャーをまじえてくれたりで、苦労しながらも、とても楽しい生活を送ることが出来ました。家族のみんなとは買い物したり、家庭料理をふるまってくれたりと、少しですが中国の生活を垣間見ることが出来ました。不慣れな私にとても親切してくれたホストファミリーに改めて感謝と敬意を表したいと思います。

D君(2年男子) 

 僕が一番驚いたことは、やはり食事です。日本では、豚などの肉はお腹などの肉が一般的ですが、中国では、豚の脳みそや腸などを鍋のなかにいれて食べていました。すごくグロテスクで食べる気もしなかったですが、食べてみたところ、やはり口に合いませんでした。そこで、僕を引き入れてくれたホームステイの友達に「よくグロテスクなのに食べられるね」と言ったら「栄養がたくさんありすごく体にいいのに、なんで日本の人は食べないの?」と質問されてしまいました。僕が「それは子供の頃から食べているの?」と聞いたら「そうだよ」と言っていました。中国では、食事をした後も胃もたれなど起きないように工夫をして料理を作っていると聞きました。それを食べることによって胃もたれなどの症状を抑える効果があると昔から言われ続けて、今もそうした食べ物が食べ続けられていると感じました。
 日本にいたとき、中国のことをインターネットやテレビなどでよく目にしましたが、あまりよい事は聞きませんでした。確かにテレビなどで目にしたこともありますが、今回行ってみてこの目で見た中国と、テレビやインターネットで他人が見た中国とは、全然違いました。やはり行ってみないと分からないことがたくさんあると教えてくれたような気がします。外部から見ただけでは、そのことについて本当のことを語ることができないし、内部から見ないとわかないことがたくさんあると実感しました。
 この訪中団に参加して、中国のことはもちろん外国に行く楽しさや、それによって自分の考えが広がっていく喜びを教えられました。この喜びを、僕の後輩、友達などに話して、より外国に興味を持ってもらうよう努力していきます。

Eさん(1年女子) 

お世話になったホストファミリーの皆さんです。  私はこの訪中代表団の一員として中国を訪問させていただき、非常にたくさんのことを学びました。はじめに感動したことは、中国の歴史の深さです。北京の天安門広場と故宮博物院では中国の古代王朝の雰囲気を感じ取ることができました。また万里の長城では、古い建築物の重厚さに感動しました。次に驚いたことは、中国の格差の大きさです。北京市内をバスで案内していただいたとき、車窓の右側には大きく近代的なビルが立ち並んでいた一方で、左を見ると今にも崩れそうな建物がありました。その一方で、上海の夜景を見学し、その光の多さから中国の発展の様子も感じ取ることができました。今後、発展するであろう中国経済と共に、日本経済も発展することを願います。
 中国に滞在中、特に印象に残ったことは何と言ってもホームステイです。私のお世話になったホストファミリーは、自動車関連会社に勤めるお父さん、お母さん、家事一切をこなすおばあちゃん、小学生の妹、そして、ホストシスターQちゃんの5人家族でした。最初は、中国語は話せないし、英語も苦手だし、ちゃんとコミュニケーションがとれるか不安でした。しかし、実際に訪れてみたら、そんな不安もよそに優しくて親切で家族同然に受け入れてくれました。一方で、文化の違いに驚くこともありました。私がご飯を食べるときに、手を合わせていたらファミリーに驚いた顔をされました。中国では「いただきます」と言う習慣がないことを初めて知りました。多くの新しい経験をすることで、外国の人と交流することの重要さを知りました。
 最近の日中間の政治・外交問題に目を向けると、中国に対して負のイメージが先行してしまい、私の中の中国のイメージもあまり良いものではありませんでした。しかし、今回の訪中でこれまで知らなかった中国の姿を見ることができ、中国をもっと広い視野で見ていこうと思いました。